勘緑 ( 浄瑠璃人形遣い)
1955年徳島県池田町生まれ。
元(財)文楽協会技芸員、人形座「木偶舎」主催
高校の頃から人形を遣い、早稲田大学で演劇を学び、中退後1977年文楽の世界に飛び込む。
1979年二世桐竹勘十郎(人間国宝・故人)に入門。1987年から三世吉田蓑助(人間国宝)に師事する。
人形浄瑠璃の普及・発展と文楽人形の新しい可能性を求めて、2012年1月、33年間在籍した文楽座を辞し
フリーの人形遣いとなる。
主催する「木偶舎」では、各地で自然との融合や他ジャンルの音楽・演劇との接点を求めた文楽人形の
可能性を追求し、劇場の枠を越えた独自の野外劇場を企画・演出してきた。
また文楽の新作の脚本・演出も手掛け話題を呼んだ。
主な作品は「母情落日斧」「化身恋終焉」。
2012年9月 音楽と伝統芸能とのコラボレーションとなる 音楽人形劇 「新釈 姥捨山」を発表。
2013年5月には人形とバレエが融合した作品「ペトルーシュカと私」、
2014年3月に講談、シャンソンとの共演 「愛の讃歌 エディット・ピアフ物語」に参加した。
一方全国各地の人形芝居の指導・演出や、徳島県の農村舞台復活にも積極的に取り組んでいる。
「勘緑塾」という、三人遣い人形の基本操作を習得するための教室を、徳島市 福岡市 大阪市で開塾。
プロのみならず、アマチュアの人形遣いも養成している。
2007年国民文化祭劇場部門・2009年阿波人形浄瑠璃100公演コーディネーター、
越後妻有大地の芸術祭専 任アーティスト、首都大学東京非常勤講師、
2009年徳島新聞文化賞受賞。
パクウォン(韓国芸能)
サムルノリ奏者。神戸市生まれの在日コリアン3世。
学生時より韓国伝統打楽器チャング(杖鼓)、サムルノリに携わり、1997年より演奏活動を開始。日本各地で公演を重ねる。
国内外でのライヴ、コンサートの他、学校公演も多数行う。
民俗音楽のスタイルのみに留まらず、JAZZ・ROCK・クラシック等様々なミュージシャンとのセッションやレコーディングも行なう。多種多様な音楽との交流によって作り出した演奏スタイルは共演者のジャンルを問わない。
また三重大学、神戸甲北高校、コリア国際学園(KIS)の非常勤講師も務め、関西、他府県でも後進の指導にあたっている。
2006年、母国と日本の架け橋になるべく両国の芸能を遊合(融合)した芸能グループ“親舊達チングドゥル”を結成。芸能で世界を繋げるプロジェクトとして日本から海外に活動の場を広げる。
2010年、神戸長田文化賞受賞。
2015年、神戸にスタジオ・長田教坊(ながたきょばん設立)
阿部一成(篠笛奏者)
篠笛演奏家。
愛媛に生まれ、東京に育つ。
北海道大学在学中に触れた民俗芸能の調べに魅せられ、その後出逢った和太鼓集団『鼓童』の活動に参加。14年に渡る在籍の後、現在は生まれ故郷の愛媛県新居浜市に在住。
篠笛の演奏を芯に据え、土地から、人から、天からのエネルギーを表現する。
ベルギーの振付家シディ・ラルビ・シェルカウイ氏や、観世流能楽師・津村禮次郎氏など国内外の様々なアーティストとの共演を重ねながら、これまでに世界29ヶ国で演奏。
2014年には、故郷と海外を往来する中で生まれた楽曲を収録した自身初のオリジナルアルバム『龍の声』を発表した。
2016年秋、スウェーデンのヨーテボリ・オペラ・バレエ団の舞台『アイコン(ICON)』世界初演に参加。
溝端健太(想咲太鼓打ち)
1988年神戸市出身。
高校在学中に和太鼓に出会い、卒業後2008年より演奏活動を始める。複数のグループに所属しながら国内外のさまざまな公演に出演し舞台経験を重ねる。2015年より「想咲(そうさく)太鼓打ち」としてソロ活動を始める。和太鼓はもとより銅鑼などの鳴り物を多く取り入れた演奏が特徴で、情景および心情豊かな音作りを得意とする。
2016年には太鼓音楽表現を切り拓いてきた第一人者である林英哲氏が審査員を務める「第一回林英哲杯」太鼓楽曲創作コンクール(独奏一般の部)において一次予選を通過し、本選にて優秀独奏作品賞を受賞する。翌2017年開催の「第二回林英哲杯」にて、二年連続となる優秀賞を受賞する。